まだまだ夢は拡大中

小さい頃からおしゃれが好きで、長い髪がじまんの女の子でした。
生まれてから一度も切っていないのよ、と母に愛おし気に髪を撫でてもらったことを今でも覚えています。

 

三年生になる頃、初めて美容院へ行く事に。
ふわふわの髪、一度も切られたことのない髪は、一緒に行った母が美容師さんに話をしたからか、とても丁寧に扱ってもらったことを覚えています。
毛先を整えて、カット終了。
でもそれだけじゃない、何かとても心地よい空間だったのです。
美容師さんってなんかいいな、とこの時思ったことを未だに覚えています。

 

そこは大阪のいわゆるキタにありますちょっとラグジュアリーなサロンでした。
今思いますと、子供が行くにはとても高額なサロンだったのです。
中学、高校と進学する中でも、おしゃれが大好きですから美容関係の雑誌やファッション誌を読み漁りました。
そして、母が進める大学進学よりも美容師やネイリストに向けての勉強に夢中でした。
だって、勉強していて楽しいから。
美しくなれる仕事に憧れていましたし、読めば読むほどどんどん頭に入ってきます。
学校のお勉強とは大違い。
大学へ進む人が勉強好きならば、やっぱり学校のお勉強も人によっては楽しいものなのかしら、という疑問に首を傾げたこともあります。

 

結論は、美容師を目指して専門学校に行く事に。
母はなかば諦めた様子で納得してくれました。
父はずっと海外で、年に二回程、私と母がハワイに尋ねて行きます。
その年も父に、「美容師になるの。」と報告すると、いつも通り大好きなハグで答えてくれました。
そして、ハワイにも美容師が必要なんだ、と言って笑ってくれた。
普段父が暮らしているオアフには美容師は必要かもしれませんが、この時訪れていましたハワイ島の別荘には、「本当に美容師なんて要るの?」という笑いが起こるくらい、自然の中だったのです。

 

ハワイ島でサロンを始めるならば、ホテルの中か、観光に特化しなければ中々人は集まらないだろうな、と思いました。
でも、父の様にオアフ島に店を構えて、呼ばれた時だけハワイ島に行く、なんていう出張サービスもいいかもしれない、と思ったのです。
簡単に出張してできる事、ネイルなんかいいかな、とこの時に思いつきました。

 

帰ってからは美容師の勉強にネイルのコースを付け加えてダブルで勉強することに。
一つずつでも良かったのですが、知りたいやってみたいという気持ちが抑えられない、一日が何時間あっても足りないという日々でした。
美容師の資格をとって、父が紹介してくれたサロンで働くことも決まりました。
ネイリストとしても駆け出しでどちらも経験が大切な分野ですから、毎日周りのファッションや先輩の技術をしっかりと見て、アシスタントからの出発。

 

この仕事は、本当にキツイ。
時間がとっても長く、しかも立ちっぱなし。
しかも立って居るだけではなく常に動いていますし、ご飯を食べるタイミングも難しい。
おしゃれしてヒール靴で働きたいけれども、足が悲鳴を上げました。
もうダメ、一刻も早く楽な靴に履き替えたい、と思ってしまうのです。
仕方なく、仕事用にスニーカーやペタンコな靴を用意しました。

 

スニーカーはとっても歩きやすく、辛い立ち仕事でも足は柔らかい素材で保護されているように守られて、立っていても座っていても、とてもいい心地なのです。
他のペタンコ靴よりも、お気に入りのふかふか優しいスニーカーならば三倍働けます。
アシスタントの間にはこのスニーカーでジャンジャン動いて、スタイリストとして出発する時には、先輩たちの様におしゃれな姿で働きたい、とやっぱり先輩には憧れの目線が。
このサロンは、国内でもトップクラスのスタイリストが集まる場所ですから、技術を磨くにはとても良い場所なのです。
夜、九時頃お店を閉めてからアシスタントたちの講習が始まります。
そのころにはくたくた。
だって、朝十時の開店に間に合うように出社していますから。
開店準備にも三十分以上時間はかかりますし、ちょっと飲みに行くという時間が取れないくらいしんどい毎日でした。

 

長いアシスタント生活を続けて、もう耐えられない、という頃に、スタイリストとして仕事出来る日がやってきました。
嬉しくて嬉しくて、感無量でした。
技術は完璧に磨いているつもりでした。
しかし、そこからはその技術をどう活かすかという事。
お客さんは希望のスタイルを言ってくれますが、美容師の立場からしたら想像の領域なのです。
それをこちらがくみ取って、こうですか?とイメージを膨らませて提案する。
このお客さんとスタイリストの間の空気が大切なのだと、子供の頃の美容師さんを思い出しました。

 

ネイリストとしても経験を積もうと思っていましたから、やっぱりお客さんの要望を聞いて、イメージを作り上げるのは美容師と同じ。
ネイルの場合にはあらかじめチップなどを用意してイメージを実物で伝える事が可能ですが、カットに関しては出来上がったカツラを用意するくらいしか出来ません。
しかもカツラはお客さんの地毛と異なりますから、やはり本当のイメージは伝わりにくいのです。
お客さんが美しくなるように、ということは、カットの技術だけではなくヒアリングの技術も必要となります。

 

スタイリストとして駆け出して数年たったころに、店長からネイル部門を立ち上げる、という声がありました。
即座に、「やってみたいです。」と声を上げました。
別に「誰かやりたい人は?」と聞かれたわけではありません。
スタイリストにはスタイリストとしての仕事があるからです。
店長はネイリストは別に呼ぶというようなことを言っていました。
けれども、週に二回でも良いからネイル部門を担当させてくれるように頼みました。
すると、お客さんからネイリストとして指名された時だけネイル部門に行っても良いと言われたのです。
お店を拡張してゴージャスなネイルサロンスペースが造られました。

 

スタイリストとしても力を抜くことはできませんが、ネイリストとしても経験を重ねたい。
この想いから、いつも指名して下さるお客さんに売り込みを開始しました。
売り込みと言っても、本心を話すだけです。
ずっとネイルも好きで勉強して資格も取っていること、休日には友達にネイルチップを作ってあげていること、最新の技術についてなど、話したい事は山ほどありました。
お客さんの中でも、「じゃあ、貴方、やってみなさいよ。」と言ってくださる人も何人かいらして、初めてネイルスペースにお客さんを案内した時には涙が浮かびました。「貴方、どうしたの?」と声を掛けてくださるお客さんに、「ただ、ありがとうございます。」としか言えませんでしたが、感無量ってこんな感じなんです。
しばらくすると、髪のセットを終えたお客さんは時間が許せばネイルもついでにお願いね、と私を指名して下さることが増えました。

 

現在の夢は、海外での美容活動です。
ハワイ島でもカウアイ島でも、スタイリストとしてネイリストとして、呼ばれた先できちんと力を発揮できる技術もって働きたい。
世界で挑戦してみたい。
少しずつは、叶ってきているでしょうか。

 

最近ではよりハイレベルなネイルの技術を学びたいと思い、世界大会で優勝した経歴をお持ちのネイリストさんの個人レッスンを受けてみようか考え中です。
そこそこ高額な上、私のレベルで受けてためになるのかどうか…不安があるのでまだ決めてはいません。
また、実はまだ資格を取っていないので、ちゃんとネイリスト検定も受験しようと思っています。
恐らく2級くらいは十分合格できるはずですが、1級となると微妙なので、通信で勉強してみるつもりです。
できればネイリスト検定だけじゃなくてジェルネイル検定も取りたいところ。
検索して出てくるサイトで色々調べてみようと思っています。
専門学校には、働きながら行くのは厳しいですしね。

 

そしていずれは、自分のネイルサロンを持ってみたい。
ネイルサロン開業について載ってるサイトを見てみると、資金さえあれば届出などの必要なくできるみたいだし、ハードルは決して高くないでしょう。
もちろん、ただ開業するだけではなくて、たくさんのお客さんに愛されるネイルサロンにしていきたいです。
そのためにも、やはり上でも書きました通り、ハイレベルな技術を身に付けなければならないでしょうね。

 

ちなみに蛇足ですが、趣味としてはバンド活動もしています。
ちょっと大人なブルースバンドで、週末はメンバーで集まり練習し、数ヶ月に一度のペースで近所のライブハウスでライブもしてます。
バンド名はフリースクエア。
四人で構成されているバンドで、それぞれが自由な思想を持って音楽を楽しもうと言うのが由来です。
仕事も趣味も全力で、まだまだこれからも頑張ります。